「性別理由に不公正な取り扱い受けた」、聖マリ医大受験の女性４人が提訴：聖マリアンナ医科大学 受験BBS

医学部の不正入試問題で、聖マリアンナ医科大（川崎市）を受験した女性４人が１４日、「性別を理由に不公正な取り扱いを受けた」として、大学側に慰謝料など計約１７００万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

訴状では、４人は２０１５〜１８年度に同大医学部を一般入試で受験したが、大学側が２次試験で女性や浪人生の点数を一律で低く調整するなどしたため合格できなかったと主張。「公正な入試が行われることを信じ、医師になるために寝食を忘れて重ねた努力を踏みにじられた」として、１回の受験につき３００万円の慰謝料のほか、受験料などの賠償を求めた。４人は全員が別の大学の医学部などに進学したという。

原告側の弁護団は提訴後、東京・霞が関で記者会見し、「女性の医学部志願者をおとしめたことへの謝罪や、不正入試で被った損害に対する真摯（しんし）な対応を求めます」などとする原告のコメントを代読した。同大総務部は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。

同大を巡っては、第三者委員会が「性別などを理由とした一律の差別的取り扱いがあったと認めざるを得ない」とする報告書を作成した。文部科学省は今月、「女性や浪人生に対する不適切な入試があったと見なさざるを得ない」との見解を大学側に通告。しかし、大学側は不正入試の存在を一貫して否定し続けている。